講義|生命基礎・専門科目

〜 生命化学 I 〜

生命活動の機作を化学の言葉で学び、生命反応を分子レベルで正確に理解する。これを通じて、化学と生命化学の融合領域である化学生命工学の基礎を確立する(生命化学IIと両方を履修することを前提とする)。

I. 生命化学とは何か?
 I-1 バイオテクノロジーとは何か?
 I-2 化学と工業技術の役割
 I-3 化学と生命:分子設計への道

II. 生体内で働く分子間力
 II-1 静電相互作用
 II-2 水素結合
 II-3 疎水相互作用
 II-4 van der Waals力

III. 生体エネルギー論:反応エネルギー源-ATP-
 III-1 ATPの役割
 III-2 ATPの自由エネルギーはどのように使われるか?
 III-3 ATPの生合成

IV. 生体分子の構造と機能
 IV-1 タンパク質と酵素
 IV-2 核酸
 IV-3 糖質
 IV-4 脂質

V. グルコース代謝によるATPの生成
 V-1 解糖
 V-2 TCA回路
 V-3 酸化的リン酸化

VI.  細胞内外の構造と機能
 VI-1 生体膜の構造と性質
 VI-2 細胞骨格の構造と変化
 VI-3 細胞外マトリクスの構造と機能

VII. セントラルドグマ
 VII-1 セントラルドグマとは
 VII-2 複製の分子機構
 VII-3 転写の分子機構
 VII-3 翻訳の分子機構

VIII. 生体分子の構造形成と制御
 VIII -1 タンパク質のフォールディング
 VIII -2 翻訳後修飾と機能
 VIII -3 人工分子を用いた制御技術

〜 生命化学 II 〜

生命活動の機作を化学の言葉で学び、生命反応を分子レベルで理解する。

1. DNAの構造
2. DNAに結合する分子
3. DNAに結合するタンパク質構造
4. 生体分子の化学合成と解析法
5. 酵素
6. 酵素阻害剤とpH依存性
7. 加水分解酵素
8. 補因子
9. 酵素反応機構
10. 脂肪酸合成
11-13. 演習

〜 バイオテクノロジー I 〜

人類の営みを変革する技術であるバイオテクノロジー。そのバイオテクノロジーにおける重要分野である遺伝子工学および蛋白質工学について,広くその基礎と応用を学ぶ。

(1) 遺伝子工学概説
(2) 遺伝子工学の基礎:生物、DNAの構造と複製、遺伝子の発現
(3) 遺伝子組換え体の作製:基礎となる酵素、プラスミド、ベクター、組換えDNAの作成と細胞導入、DNA クローニング
(4) 遺伝子解析:増幅・シークエンシング
(5) 遺伝子工学技術:RNA工学、ゲノム編集

〜 バイオテクノロジー II 〜

生物利用技術の生物学的・工学的側面について学ぶ。特に、細胞工学の基礎技術と、これを応用した医療用蛋白質生産技術、医療工学技術の現状について学ぶ。さらに、生物反応プロセス、バイオ生産物の分離精製プロセスに関して、プロセスの合理的設計・操作・制御を行うための工学体系の理解を目標とする。

(1) バイオプロセス工学の基礎と産業への応用
1. バイオテクノロジーの産業への応用例
2. 化学触媒・化学プロセスと比較した生体触媒・バイオプロセスの特徴
3. バイオ生産プロセスの構成

(2) 細胞培養の基礎1
4. 微生物とその特徴
5. 微生物培養用培地
6. 動物細胞とその特徴
7. 動物細胞培養用培地

(3) 細胞培養の基礎2
8. 細胞増殖の量論
9. 比増殖速度の定義
10. 細胞濃度の定量法
11. 回分培養系での細胞の増殖期
12. 増殖速度式
13. 細胞増殖に影響を及ぼす環境因子
14. 収率因子

(4) 培養操作
15. 各種の培養操作
1) 変数の定義
2) 回分培養操作
3) 半回分(流加)培養操作
4) 連続培養操作
5) 細胞還流型連続培養操作

(5) 各種のバイオリアクター
16.バイオリアクターの混合特性
1) 流れ状態による反応器の分類
2) 反応器の滞留時間分布とPe数
3) 回分式完全混合槽型反応器と押し出し流れ
     反応器の相似性
4) 押し出し流れ反応器を用いた連続反応操作

(6) バイオ生産物の分離精製技術
1) バイオ関連物質の性質
2) 分離技術の基礎
3) 代表的な分離精製技術
4) 工業規模のバイオ生産物分離精製プロセスの例

(7) 細胞工学の基礎と産業への応用1
17. 動物細胞培養技術、細胞分離技術、モノクローナル抗体生産技術
18. 医薬品、医療機器とドラッグデリバリーシステム

(8) 細胞工学の産業への応用2
19. 人工臓器,生体組織工学,再生医療,細胞アッセイ;概説と化学を基盤とした工学の役割

〜 分子生物学 I 〜

分子生物学の視点から、生命の基本的メカニズムの概要についての講義を行う。DNAや蛋白質の構造と機能に支えられた、細胞の機能についての理解を深める。特に、生命現象の分子レベルでの記述に関する基本的事項についての解説を行う。また、分子生物学の発展をもたらした研究手法や研究のコンセプト、あるいは生命化学的展開についても触れる。

1.細胞の基本構造とゲノム
2.酵素の機能と代謝系
3.蛋白質の構造と機能
4.DNAと染色体の構造、ヒストン
5.DNAの複製機構、修復機構、組換え機構
6.遺伝子発現機構、DNAから蛋白質への遺伝情報の流れ
7.遺伝子発現制御

〜 分子生物学 II 〜

分子生物学の視点から,生命の基本的メカニズムの概要についての講義を行う。生体(高)分子の機能と構造に支えられた,細胞機能についての理解を深める。特に,生体膜および膜を隔てた物質交換の基本的事項についての解説を行う。また,分子生物学・細胞生物学の発展をもたらした研究手法や研究のコンセプトについても触れる。

1. 細胞膜の構造,脂質二重層,膜蛋白質の構造,受容体
2. 小分子の膜輸送と膜電位
3. 細胞内小器官と蛋白質の輸送のメカニズム,小胞体,糖鎖付加
4. 細胞内小胞による物質輸送,ゴルジ体,エンドソーム
5. エネルギー変換,ミトコンドリアにおける呼吸と葉緑体の光合成

〜 分子生物学 III 〜

細胞内や細胞間での情報伝達機構のしくみを学習した上で細胞の営みや免疫、ガンなど高次生命現象を分子生物学的に理解することを目的とする。

1 細胞間情報伝達
2 細胞骨格
3 細胞周期とプログラムされた細胞死
4 細胞分裂のしくみ
5 細胞接着と細胞外マトリクス
6 生殖細胞と受精
7 多細胞生物の発生
8 ガン
9 免疫

〜 生命化学演習 〜

演習講義、演習を通じて生命化学、分子細胞生物学、バイオテクノロジーの基礎知識の理解を深めるとともに、その応用力を涵養する。

(1) 化学平衡
(2) 酵素反応速度論
(3) 自由エネルギー
(4) 生体分子の基本構造・構造解析
(5) タンパク質の構造と性質
(6) タンパク質の抽出・精製(1)-遠心分離、塩析、クロマトグラフィー
(7) タンパク質の精製(2)・同定- 電気泳動、ウエスタンブロット、シークエンス
(8) タンパク質の細胞内機能とその応用
(9) ベクターと制限酵素
(10) PCR法
(11) cDNAクローニング
(12) その他の遺伝子解析法
(13) 遺伝子操作における生命倫理



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