専攻長メッセージ

有機化学と生命工学の融合で、世界を「あっ」と言わせる研究を

昨年、インフルエンザの新しい治療薬として「ゾフルーザ」が発売されて、大きな話題となりました。
お世話になった方も多いと思います。タミフルよりも100倍もウイルスの殺傷能力が高く、すでにシェア1位の座を獲得しています。

ウイルスが複製するためにはmRNAのキャップ構造が必要ですが、ウイルスはそれを宿主である私たちのmRNAから盗み取る(cap snatching)ことで自らの複製を行っています。
ゾフルーザはこの過程を阻害します。世界中の教科書に記述され、分子生物学史上、最も重要な発見の一つに挙げられているキャップ構造は、当学科の教授でいらした三浦謹一郎先生らが40年以上前に発見しました(Furuichi and Miura, Nature, 253, 374-375, 1975)。
この発見を基に新薬が誕生したことを考えると、とても感慨深いものを感じます。
真の基礎研究こそが新しい価値を生み出し、それが人類の役に立っている好例と言えます。

私たちは、小手先の応用研究や、目先の利益にはとらわれず、真理やオリジナリティを追究することを、教育と研究の主眼としています。実際に、当学科からたくさんの優秀な卒業生が巣立ち、アカデミックや産業界など、世界中のあらゆる分野で活躍しています。

ぜひ、一緒に世界中を「あっ」と言わせる研究をしませんか?

学科長・専攻長 鈴木 勉