Sigma-Aldrich Rising Star Award and Lecture

2022 Sigma-Aldrich Rising Star Award and Lecture

2023年3月20日(月)
東京大学 本郷キャンパス 工学部5号館 51号講義室


2022 Sigma-Aldrich Rising Star Award :
Awardees


青木 翼
小阪 高広
小菅 啓史
高倉 眞優子
東 拓也
龚 浩(Hao Gong)

Sigma-Aldrich Lecture :


Professor Rory Waterman
(University of Vermont)


Professor Todd Marder
(Julius-Maximilians-Universität Würzburg)



Merk社 ライフサイエンスコマーシャルマーケティング部
佐藤 弘康 様


受賞学生による講演

Sigma-Aldrich Rising Star Award ならびにLectureは、Merk/Sigma-Aldrich のご厚意により、2019年11月に発足しました。しかし、折からのコロナ禍のため、研究者の招聘や、一堂に会しての講演会などすべての機会が失われてしまいました。このたび3年の月日を経て、ようやく2022年度のRising Star Award受賞者の表彰ならびにSigma-Aldrich Lectureの開催に至りました。

今年度の講演会は有機化学に焦点をあて、米国University of Vermont のRory Waterman教授と、ドイツJulius-Maximilians-Universität WürzburgのTodd Marder教授のお二人に特別講演をお願いしました。
Waterman教授は “Advances in Catalytic Hydrophosphination” というタイトルで有機リン化合物の新しい合成法について、Marder教授は “3-Coordinate Organoboron Compounds Light the Way: Cell Imaging, Biomolecule Sensing, and other Optical and Optoelectronic Applications” というタイトルで有機ホウ素化合物の細胞内での発行挙動について、それぞれ質疑を含めて1時間を超える熱演をいただきました。学生からも多くの質問が寄せられ、活発な討論が行われました。

引き続き、受賞者6名のうち当日都合のつかなかった2名を除く4名が順に、博士論文の内容について質問を含めて15分の発表を行いました。いずれも流ちょうな英語での堂々とした発表であり、ゲストスピーカーのお二人からも、その学術的レベルと発表能力の高さに感銘を受けた旨、後日お褒めの言葉をいただきました。

発表終了後には、講演者を囲んでの意見交換会を行いました。化学生命工学専攻の博士課程学生と若手教員を中心に40名弱が参加し、当日の講演内容や研究者生活・学生生活についてなどの情報交換を行いました。特に今春卒業を迎える学生たちにとっては、3年にわたって顔を合わせる機会が極めて限られていたため、またとない貴重な機会となりました。

海外の一流研究者とのディスカッションや授賞式を通し、学生はサイエンスの楽しさに改めて触れ、エンカレッジされたことは間違いありません。化学生命工学専攻では、Sigma-Aldrich Rising Star Award ならびにLectureを継続して実施し、次世代の研究者の育成に努めてまいります。最後に、この実施にあたり多大なるご支援をいただいた Merk/Sigma-Aldrich に専攻一同、心より感謝いたします。