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工藤 一秋 教授 Kazuaki Kudo
- 03-5452-6357
最近の発表論文
研究テーマ
アミノ酸をつなげてできるペプチドは,現在医薬や補助食品として用いられているが,触媒や機能材料など他用途に展開できる大きな可能性を秘めている。当研究室では「ペプチド」をキーワードとして,新しいものづくりを提案する。
高選択的ペプチド有機触媒の開発:
タンパク質である酵素は,水中,温和な条件で高効率,高選択的に触媒反応を進める。これは酵素分子の三次元構造に立脚している。それに倣って,酵素同様にアミノ酸から構成されるペプチドで,分子の二次構造に立脚した触媒能を示すものを見出す。既存の触媒では実現が難しい位置選択的反応や化学選択的反応の実現を目指す。
生合成機構を模倣した生理活性物質の合成:
生体は,さまざまな生理活性物質を作り出しており,その中には,薬理活性のあるものも多く知られる。そのような物質の人工合成はすでに達成されているが,安全面,コスト,環境面などで問題を抱える。我々は,生合成機構に倣った汎用性のある合成法の開発を目指している。
アズレンを用いた有機機能材料の開発:
アズレンは,5員環と7員環が縮環した構造を持つ非ベンゼン系芳香族化合物であり,低分子炭化水素でありながら青色を呈するユニークな分子である。アズレンはまた,5員環部分の高い電子密度に由来する求核反応性をもち,1位および3位で反応が進行する。これらの特性を利用した新規な有機機能材料の開発を行っている。