研究室紹介

フッ素有機化学研究室

  • 工学部

  • 大学院工学系研究科
研究分野
フッ素有機化学
キーワード
含フッ素高分子材料、フッ素化学、表面・界面
URL
https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/kawaguchi/

MEMBERS

  • 川口 大輔 特任教授 Daisuke Kawaguchi
    • 03-5841-6500
  • 杦山 真史 特任助教 Masafumi Sugiyama
    • 03-5841-6500

最近の発表論文

研究テーマ

社会連携講座「フッ素および有機化学融合材料・生命科学講座」

産業界で培われてきたフッ素化学関連技術とアカデミアにおける有機・高分子化学の最先端の科学的知見を融合することにより革新的な技術を創出し、先駆的な機能性材料、医療関連材料の創生につなげることを目指しています。

含フッ素高分子の理解と材料応用:

含フッ素高分子は炭化水素系高分子とは異なる特異な性質を示す。炭素―フッ素結合は大きな双極子モーメントを有するが、含フッ素高分子は双極子同士の相互作用により凝集することで低極性の集合体を形成し、撥水・撥油性をはじめとする様々な特性や機能を発現する。その一方、一部の両親媒性有機フッ素化合物の健康上への懸念から、規制により使用可能なモノマー種が制限されつつある。そのため、含フッ素高分子が示す特性を分子論的に理解し、材料としてその潜在能力を活用することが重要である。私たちは、新しい含フッ素高分子を設計し、精緻な構造・物性解析に基づき理解するとともに、企業と連携して工業材料から医療関連材料にわたる幅広い応用を目指している。

フッ素系ガスを活かした機能材料の創出:

身の回りのフッ素化学品のほとんどはフッ素系ガスを原料として合成されているが、ハンドリングの困難さから、学術研究ではほとんど利用されない。結果としてフッ素系材料の研究には、既製品もしくは限られた市販ビルディングブロックを利用する他ない。
当研究室には、産学連携の強みを存分に発揮し、フッ素ガス、テトラフルオロエチレンガスなどのフッ素系ガスの取り扱い技術が移転されている。これらのフッ素系ガスを用いた反応を活かして、高い自由度で材料設計を行い、フッ素が持つ特性を付与した有機・高分子材料の開発を目指している。