MEMBERS
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鈴木 勉 教授 Tsutomu Suzuki- 070-1535-1488
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長尾 翌手可 講師 Asuteka Nagao- 03-5841-1260
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大平 高之 助教 Takayuki Ohira- 03-5841-1260
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石黒 健介 特任助教 Kensuke Ishiguro- 03-5841-1260
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穐近 慎一郎 特任助教 Shinichiro Akichika- 03-5841-1260
最近の発表論文
研究テーマ
RNAは転写後に多様な化学修飾を受けることで成熟し、はじめて本来の機能を発揮する。これまでに、150種類を超えるRNA修飾がさまざまな生物種において同定されている。RNA修飾は遺伝子発現を調節することで多様な生命現象に関与しており、発生や分化、代謝制御、環境ストレスなどに応答して時空間的に変動する。このようなRNA修飾が関与する生命現象を包括的に捉える概念は「エピトランスクリプトミクス」と呼ばれ、近年、生命科学において大きな潮流を生み出している。
RNA修飾の多彩な機能と生理学的意義:
当研究室では、細胞内に存在する微量RNAを単離・精製する独自技術に加え、高感度質量分析法(RNA-MS)やナノポアシーケンスを駆使することで、新規RNA修飾の発見およびその機能解析を行い、RNA修飾が関与する生命現象の解明に取り組んでいる。これまでに、17種類の新規RNA修飾および50種類を超える新規RNA修飾関連遺伝子を報告しており、RNA修飾の生合成機構やその生理学的意義について体系的な研究を進めている。
遺伝暗号の解読とタンパク質合成:
DNAに保存された遺伝情報はmRNAに転写され、リボソーム上でタンパク質へと翻訳される。一般に、誤翻訳の頻度は10-4~10-5程度とされており、生物は多様な分子機構を駆使することで、この高い翻訳精度を維持している。当研究室では、tRNA修飾がどのような分子機構によってコドン解読の精度や効率を制御しているのかに着目し、生化学、遺伝学、構造生物学、量子化学計算などの手法を融合してその詳細な解明を目指している。さらに、従来知られていなかった新たな翻訳制御機構の探索にも取り組んでいる。
RNA修飾病の発症メカニズム:
ヒト疾患の発症機構を分子レベルで解明することは、将来的な治療法の開発につながる重要な基礎研究である。私たちは、RNA修飾の欠損が疾患の原因となることを世界で初めて明らかにし、「RNA修飾病(RNA modopathy)」という新たな概念を提唱した。現在は、RNA修飾の欠損や異常がいかなる分子メカニズムを介して疾患発症に至るのかについて、臨床検体、患者由来細胞、ノックアウトマウスなどを用い、多角的かつ統合的な解析を進めている。
